学習塾の見学・体験で確認しておくべきポイント

学習塾に通うことを検討している方の中には、通う学習塾を決める際に、前もって見学や体験をしてみたいと思う方もいるでしょう。学習塾は、基本的に閉鎖された空間になっています。生徒が集中できるよう、入り口付近から側面の窓にかけて中が見えないように工夫されているのです。そこで多くの学習塾では入塾希望者のために、見学や体験ができる機会を設けています。その際に確認しておくべきポイントについて解説します。

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この記事の監修者 柳生好之(国語講師/塾経営者)

東進ハイスクールなど大手予備校勤務やZ会東大京大コース問題制作を経て、リクルート「スタディサプリ」に参加。自身が代表を務める難関大受験専門塾「現論会」では映像授業や参考書などの効果的な活用方法を指導。志望校合格に向かって伴走するコーチング塾として、全国の受講生から高い評価を獲得している。

教室の掲示物を確認しておくこと

教室の掲示物は、その学習塾の普段の様子が分かるもののひとつです。たとえば掲示物に試験や検定の合格者が貼られている場合には、しっかりとした結果が出ていることを意味しています。勉強の内容もよく考えられており、合格するためのノウハウなどを教えてくれるでしょう。成績を伸ばしたい場合には、そのような学習塾に入るのがおすすめです。比較的真面目な雰囲気が漂っている傾向にあります。

これに対して、イベントの掲示物が多く貼られている学習塾もあります。そのような学習塾は、勉強にも力を入れているかもしれませんが、エンターテイメントとしての側面があることが理解できます。あまり堅苦しく勉強をしたくないけれども、成績もしっかり伸ばしたい人にとってはぴったりと言えるでしょう。

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柳生好之

教室の掲示物を見ると各教室の管理能力がわかります。春には合格者の名前や学校、夏にはイベント情報といったように、季節感も感じることができます。逆に、古い掲示物が残っていたり、終わったイベントの掲示物が残っていたりする場合は、教室の余裕のなさがうかがえます。掲示物は生徒との重要なコミュニケーションなので、しっかりチェックしましょう。

ほかの生徒がいればその様子を見ておく

学習塾を見学する場合には、実際に勉強している風景を見ることもできます。このときのポイントは、授業に集中できる環境が整っているかどうかを確認するということです。その際の指標となるのは、生徒同士の私語の有無。授業を集中して受けている生徒の中で真剣に勉強したい方は、私語のない環境下の方がよいでしょう。

一方で、和気あいあいとした雰囲気の中で勉強したい方は、授業に関係する私語が適度にある環境がより適している場合もあります。自分にとって好ましい雰囲気かどうかを見極めるとよいでしょう。

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集団指導塾では先生が生徒に対して発問して答えさせているか、それとも先生が一方的に話すかをチェックしましょう。その上で自分にはどちらが合っているかを検討すると良いでしょう。また、個別指導の場合は生徒とコミュニケーションを取りながら授業を進めていく場合が多いです。その結果、個別指導は隣のコミュニケーションも混じり合う中で行われますので、どちらが自分に合っているか検討しましょう。

先生の教え方にも注目しておこう

先生が既に決まっている場合は、先生の教え方に注目しておくとよいでしょう。先生の教え方にもさまざまなものがありますが、モチベーションアップするための仕組みをしっかり持っている先生は魅力的です。

単に勉強を教えているだけではなく、生徒のやる気を考えて集中するところと気を緩めるところをうまく使い分けてメリハリのある授業をしている先生であれば、勉強が苦手な生徒でもついていくことができるかもしれません。

また、学習塾に通うことを検討している方の中には、個別指導を希望している方もいるでしょう。体験の際に先生から直接指導をしてもらえる場合は、その先生が自分に合わせて教えてくれるか、質問しやすいかどうかを確かめるとよいでしょう。体験時に指導してくれた先生が必ずしも担任になるとは限りませんが、厳しく指導するのか、ほめて指導するのかなど、その学習塾の指導方針などを確認することはできます。

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指導スタイルはそれぞれの塾に特徴があります。教科内容を教えるティーチングがメインなのか、それとも学習計画やモチベーション管理をするコーチングがメインなのか、どちらを求めているのかを明確にしておくと良いでしょう。また、現在ではティーチング分野は映像授業や参考書の品質向上によりそちらに任せて、教室での指導はコーチングメインになっている塾が増えていることも念頭におくと良いでしょう。

学習塾のサポート体制を見る

個別指導の場合は科目ごとの先生が直接成績の相談に乗ることがありますが、成績の相談に乗ってくれる専任のスタッフがいる場合は、そのスタッフの様子も見ておくと安心です。事前に質問を考えておくことで、スタッフの普段の様子を伺うことができます。日頃学校で先生に直接質問をするのが苦手という方もいるかもしれませんが、学習塾は勉強するために放課後の時間を使って行く場所です。

そのため、ひとつでもよいので質問してみることをおすすめします。具体的に聞いておくとよいことは、勉強で悩んだときにいつでも相談できるかどうかということです。学校の先生や保護者以外の人に相談できる環境を持っておくことで、今までとは違った視点でアドバイスをもらえる可能性があります。また、万が一不測の事態が起きたときにいつでも相談できる環境が整っていると、保護者の方も安心して通わせることができるでしょう。

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塾のサポート体制はそれぞれの教室の色が出るところです。まずは「質問はできますか」と確認してみると良いでしょう。ただし、「うちの生徒はいつも先生に質問します」という塾が必ずしも良いとは限りません。なぜなら、良い授業とは「質問が出ない」というものでもあるからです。「質問はほとんどありません」という塾には、「なぜ質問が出ないのか」というところも聞いてみると良いでしょう。

休み時間の雰囲気を見る

ここまでは体験授業の様子やスタッフと実際に関わるときにおさえておきたいポイントを紹介してきましたが、次の授業が始まるまでの休み時間についても確認しておくことが重要です。休み時間の長さにもよりますが、先生に直接質問している生徒がいるか、自習スペースがあればどの程度の生徒が活用しているかをチェックしておくと、生徒の授業に対する姿勢を知ることができます。

また、休み時間に生徒同士が話している様子のほうが、生徒の自然体の姿に近いです。休み時間も心地よく過ごせる場所が確保できるかどうかを見ておくと、入塾したあとも安心して過ごせるでしょう。

時間帯にもよりますが、授業終了後にすぐ帰宅する生徒がどの程度いるかも見ておきたいポイントのひとつです。すぐに帰宅する生徒の中には、まっすぐ帰って休む時間を確保したいという生徒もいますが、学習塾内の雰囲気がよければ、先生や生徒同士でしばらく談笑してから帰る生徒もいるでしょう。実際に通っている生徒の表情などを見て、通いやすいかどうかを把握するのも学習塾を選ぶ基準のひとつになります。

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柳生好之

「休み時間」は次の授業の準備をする時間です。ですから、「しっかり休めるか」という点が最も重要になってきます。人間の集中力には限界があります。休み時間に他の生徒と騒いで授業に集中できないということがあっては本末転倒です。他の生徒の様子をしっかり観察して、この中で十分な休憩が取れるかを確認すると良いでしょう。

まとめ

学習塾に通う目的は、第一に成績を向上するためでしょう。しかし、どのような環境が勉強しやすいかは人によって異なります。また、奈良エリアのどの学習塾に通うとしても、勉強するのは通う本人です。本人の希望を尊重しつつ、ここで述べてきたポイントを参考にして、納得のいく学習塾選びをして頂ければ幸いです。